抱腹絶倒!スーパーマーケットで起こった【とんでもない事件3選】

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皆さん、スーパーでお買い物されますか?
不特定多数のお客さんが、毎日来られるスーパーでは「とんでもない事件」が日々起こっているのです。
今回は私の40年に及ぶスーパー勤めの中で「とんでもない事件」を3つ厳選してお話しします。

この記事を読んでいただければ、スーパーにはどんな事件が起きてるのかが分かります。

また、そんな事件をどのように処理すればいいのかもわかるようになります。
何もスーパーだけでなく、他の飲食やサービス業でも参考になりますよ。

はじめまして。
私はスーパーに40年間勤めてきました。
店長は12年間、7つの店を経験しています。
年商7億円の小さい店から年商55億円の大きな店まで色々でした。

当然、色々な事件も経験してきました。
「店長を出せ!」と言われたことも多数。

ですから、役職定年で店長を降りたときは本当にほっとしました。
今回は、その経験した事件の中でも強烈な事件を3つ厳選しています。
さらに、どう対処すればいいのかも解説していきます。

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目次

①口から〇〇を出す変態男

ある日、食品レジの責任者が ”店長、お話があります。”
こういう前振りは、ほとんどいい話ではありません。
話を聞くとレジのアルバイトの女の子がやめたいと言っているとのこと。
理由を聞くと、どうも変な客がいるらしい。

その客は、どれだけその子の担当するレジが混んでいても、その子のレジに並ぶ。
そして、お金を払う時になると、彼女を見つめながらお金を一枚一枚並べていく。

さらに、お釣りを渡すときにそのアルバイトの女の子の手を両手でしばらく握りしめるというのだ。

ここまでなら、変な客で済まされる。
しかし、ここからがすごかった。

なんと、レジの女の子にお金を渡すときに、一度自分の口にお金を入れてから女の子に渡すという。
考えるだけでも気持ち悪い。

おっさんの唾液まみれの硬貨を可愛い手のひらで受けなければならないのだ。
そりゃ、絶望してやめたくなる。
私は、この男と対決することにした。

数日後、私に「例の男が来た」と連絡が入る。
私は急いでレジに向かう。
レジの責任者に聞くと、ひとりの男を指さす。

「あいつか」
見ると、「チビ、ハゲ、デブ」とモテない要素をすべて兼ね備えた男。
男がレジを終えて、店外へ出たところで声をかける。

”ちょっと待て!”声をかけると男はオドオドする。
か弱い女の子には大胆なことをするくせに、男には弱い。

”あんたのしてることは犯罪やぞ!分かってるのか!”
”二度と店には来るな!来たらつまみ出すぞ!”

男は小さく”はい”と言って帰っていきました。

無事に変態男は撃退したのですが、食品レジのアルバイトは、それがトラウマでやめてしまいました。

今回の対処法のポイント

  • この話は聞いてすぐに、最寄りの交番まで相談にに行きました。
    交番の警察官には”他人に唾を吐くのも暴行罪になるので、今回の事案も暴行罪になる可能性がある。今度も同じようなことをすれば、すぐに連絡してください”言われてました。
  • 今回、その男を呼び止めて、こちらの指示を聞かないようであれば、すぐに警察に連絡する予定でした。
  • とにかく、普段から近くの交番には顔を出しておくことが大事です。
    何か、困っていることがあればすべて連絡しておきます。
    そうすることによって、問題が大きくなった時に迅速に対応してもらえます。

②〇〇万円を恐喝をする男

数年前にある化粧品会社の美白クリームをを使用したら肌に異常があったというニュースがあったのを覚えているかと思います。

全国的に有名なメーカーです。

メーカーの対応としてはその商品を引き取りますのでお買い上げの店舗に連絡してほしいということをTV等でお客さんに告知していました。

私の店でもその商品を扱っています。

ある日、お客さんから電話が入りました。

”〇〇化粧品の美白クリームを母が使い肌が赤くなってきた一度来てほしい”
声の感じは年配の男性です。

私の下に雑貨マネージャーがいましたので、雑貨マネージャーがメーカーさんに電話して一緒にお客さんの家に訪問することになりました。

訪問から戻った雑貨マネージャーの報告を聞きます。

お客さんの家に訪問をした。
メーカーさんも”お母様の肌の状態を確認したいのでお母様に会わせていただきたい。”と言ったのですが、その男性は”母は恥ずかしがっており、会わせることはできない”と断られた。

仕方なく、お詫びの手土産だけ渡して、また何かあれば連絡していただけるよう伝えて帰ってきたとのことでした。

私はその報告を”ふーん”と聞いただけで、それほど気に留めてはいませんでした。

それからしばらくしてその話のことなどすっかり忘れていたころ、受付から電話が入ります。

”店長、お客様が店長にお会いしたいと仰っています”

”どういうご用件なの?”私が聞きます。

”化粧品のクレームの件とのことです”

”わかりました。通して下さい”私は答えながら疑問に思います。
確か、あの件は雑貨マネージャーとメーカーさんで継続して対応しているはずだが…
そう思いながら応接間に通す。

こちらは事務所の責任者を同席させて、私とふたりでお客さんと会うことに。

”この度はまことに申し訳ございません。”私が挨拶すると

”直接、店長と話がしたくて来ました”
見た目は65歳くらい、身なりはそれなり可もなく不可もなく。

こちらは警戒しながら話を伺います。
雑貨マネージャーやメーカーさんを通さずに店に来るということは明らかにおかしいからです。

男は話を続けます。

”うちの母が〇〇化粧品のクリームを使用して肌が赤くただれてしまって非常に落ち込んでいる”
しきりにそのことを話します。

他にも、”私の父親は〇〇警察署の署長を務めていたこと”
”家は大変裕福だったこと”
だいたい、クレーマーは自分を権威づけるために警察に知り合いがいるとか、地元の有力者と友達だとか暴力団との関係をほのめかします。

延々と同じような話を30分以上続けます。
”お前はテープレコーダーかよ!”心の中で突っ込みを入れます。

なかなか、男が本題に踏み込まないのでこちらから話を振ることにしました。

”それで、本日のご用件は?”私が問いかけます。

”私としては今回の件をおおやけにしたくないと考えている”
なんか偉そうに男が言います。

「・・・」私は身構えます。

”2,500万円でどうだろう?”おっさんが唐突に言います。

”おっしゃっている意味がよく分からないのですが?”私は困惑して答えます。

”この件をおおやけにしない代わりに私に2,500万円を貸すというのはどうだ?”男が言います。

”それは会社がですか?それとも私、個人がですか?”

”店長個人の裁量で私に2,500万円を貸すということだ”

私のココロの声 ”このおっさん、俺の年収はその1/4って知ってるのか?”

私は聞きます。”なぜ、私があなたに2,500万円を貸さなければならないのですか?”

”私が、今日中に2,500万円必要だからだ” 
この人、馬鹿なのか?

そう思いながら私は言います。

”お断りします。あなたのしていることは恐喝ですよ?分かっていますか?”

「・・・」男は押し黙ります。

”今、言ったことは無かったことにしてくれ”

”いえ、私は今から警察に行って全て話します”

”そ、それは勘弁してくれ。帰るから” 男はそそくさと帰っていきました。

私も男が素直に帰ったことで、警察には言いませんでした。

このクレームの推測ですが、おっさんはギャンブルか投機で大きな借金を背負ってしまった。

その金額が 2,500万円。

それを返済するために化粧品メーカーから金を引っ張ろうと画策したができなかった。

そして返済期限が迫り、切羽詰まったおっさんは直接店から金を引っ張ろうとしたのではないかと思います。

でも、60歳を超えたおっさんがこんなことで2,500万円を取れると真剣に考えたのなら頭の中は幼稚園児以下ですね。

今回の対処法のポイント

  • まず、クレーマーと会う時はひとりで会わない。
    相手に威圧をかけることも考慮して必ず複数人で話を聞きます。
  • 今回のように「お金」の話をしてきた時点で「恐喝」となります。
    本職の方は金額を言うと「恐喝」になることが分かっているので「誠意」という言葉を使います。
    その場合は絶対に「謝罪することが誠意です」と言い張ります。
    しびれを切らして金額を言ってきたら「恐喝」として警察に通報します。

③〇〇組の看板に泥塗るつもりか?

ある日、食品売り場の責任者が”店長、お客さんから牛乳が傷んでたというクレームなので行ってきます” と言ってお客さんのところへ向かいました。

10分ぐらいすると食品責任者が帰ってきます。

”あれ?早くない?” 私が聞きます。

”それが、自宅に伺ったら大丈夫だということで、帰ってきました。” と言う。

”ふーん、良かったな” 俺が答えます。

ところが、これがよくない。悪夢の始まりでした。

それから数日…

私も食品責任者もそんなクレームのことなど全く忘れていたころ一本の電話が入ります。
食品の責任者を名指しです。

”お電話代わりました” 食品責任者が電話に出ます。

”なんで電話してこんのや” ドスの効いた声で男が話します。

”すいません、どちらさまでしょう?” 当惑して聞きます。

”この前の牛乳の件で電話した〇〇や”

”あっ、この前はご迷惑をおかけいたしました”

”なんで、電話してこんのや” 男が繰り返します。

”いや、お客様が大丈夫だと仰いましたので・・”

”あの時はどうもなくても、その後なんかあるかもしれんやろ”
どうも、因縁をつけるようです。

男が言うには「客が大丈夫」といってもその後を心配して連絡をよこすのがスジだと言っているのです。

食品責任者は男に「何かございましたら連絡をいただくよう」に残して帰社していますから完全ないいがかりです。

男が続けます。

”あれから症状が出て病院に行った。”

”仕事を10日休んでいる。”

”その休業補償20万円を持ってこい。”

それで電話が切れました。

当然、そんな要求は吞めません。

時間は夜の8時過ぎ。

とりあえずは食品責任者がちんぴらのもとへ手土産を持って伺います。

相手が相手ですから事務所の責任者も同行させます。
食品責任者に何かあればすぐに警察に通報するためです。

夜9時半、食品責任者が帰社します。

報告を聞くとこんな状況でした。

ちんぴらの家を訪ねて、”この度は申し訳ございません。”

男は言います。”ごめんで済んだら警察要らんわ。それで20万円持ってきたんか”

”すいませんが、そのようなお金はお渡しできません”食品責任者が言います。

”そうか~ まあ、ええけど。どうなっても知らんで?”男が不気味な笑みを浮かべます。

「・・・」食品責任者が身構えます。

”〇〇組の看板に泥塗るつもりやったらええけど、どうなっても知らんで?”

とりあえずは上の者と相談するといって商品責任者は戻ってきました。

〇〇組とはあの有名な〇〇組。

状況はかなり深刻です。

次の日また電話です。

”〇〇(食品責任者)いてるか?” あの男です。

食品責任者が電話に出ます。

”今な、組の叔父貴(おじき)と××って飲み屋にきてるんや。お前もくるか?”

”い、いえ 結構です。”食品責任者は完全にびびってしまいました。

彼には家庭も家族もあります。

こんな奴に追い込みをかけられたらと思うとビビッて当然です。

電話が切れて食品責任者と話をします。

”店長、このままだと私の家族も心配です。私が20万円用意しますので支払ってよろしいですか?”

”いや、そんなの払ったら絶対にまたいいがかりを付けてくる。それにそいつは絶対に〇〇組と違う”私には確信がありました。

暴力団対策法(暴対法)が強化されてからはトップにも使用者責任が問われます。
下の者が恐喝などの事件を起こすと、トップも逮捕されてしまうために本当のそのスジの方は絶対に組の名前を出しません。
あからさまに組の名前を出すということは絶対に本物ではないと。

決断の時です。

とりあえずは腹を括ります。

金は払えないという電話をする。

それで相手が恐喝してくる場合は所轄の警察署に駆け込む。

食品責任者が男に電話します。

私はスピーカーで聞きます。

”〇〇さんですか?” 食品責任者の緊張が伝わってきます。

”金払うんか?” 男が言います。

”いえ、こちらとしてはそのようなお金はお支払できません”毅然として言います。

”なんやと~、ほんまにどうなってもええんやな?”男がすごみます。

”何といわれても支払いません!”

”なんじゃ!もうええわ!二度と電話してくんな!”

意外にもあっさりと終わりました。

しかし、今後のこともありますので所轄の警察に報告だけします。

所轄警察に着いてことの詳細を話すと…

”あーっ、△△町の〇〇か~ あいつまたそんな悪さをしてるんか。分かった、こっちからまた注意しといたるわ。今度やったらしょっ引くぞ!って。”警察官が言います。

やっぱり、こいつはただのおっさん。

〇〇組とは何の関係もありません。

こうして無事に問題は解決しました。

でも、この男、勝手に〇〇組なんて使ってたらしまいに大阪湾に沈められるぞ…

今回の対処法のポイント

  • 「や〇ざ」や「暴〇団」の名前をちらつかせて、不当なクレームを言ってくるのは厄介ですよね。
    こちらは一般市民ですからビビるのは当然です。
    でも、記事にも書いてますように、今は暴対法の強化で、組長は組員の使用者責任を問われるので、本職の方は絶対に組の名前を出しません。
    組の名前を出す奴は、ほとんどがタダのちんぴらです。
  • とにかく、身の危険を感じたら、所轄の警察署に相談しましょう。
    こんなことを相談に行ったら、会社の上から怒られるかも?なんて考える必要はありません。
    まずは自分の身を守ることが先決です。

最後までお読みいただいて、ありがとうございました。

この3つのクレームは私が店長時代に経験したごく一部です。
これ以外にも多くの理不尽なクレームを受けた店長時代は本当に苦痛でしたね。

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