ネットで検索すると「スーパー正社員 結婚できない」と出てきます。
これからスーパーで働こうと考えてる方、スーパー勤務の若い方には心配なことですよね。
なぜ、そう思われるのか?
結婚できないって本当なのか?
そんな疑問にスーパー歴38年の元店長が解説します。
結論から申し上げると、
全く心配無用です。スーパー勤めは安心して結婚できます。
現に私も結婚生活を31年続け、一戸建てを購入し、子供を三人大学を卒業させていますから。
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スーパーの正社員は「給料が安いために結婚できない」と言われていますが、本当でしょうか?
詳しく解説します。

スーパー社員 結婚できない理由 給料が安い
2022年度のスーパー社員の平均年収は「360万円」。
全体の平均年収は「403万円」ですから全体よりは確かに低いことが分かります。
ただ、全体の平均年収の中央値が「350万円」ですから、それほど低いわけではありません。
私は39年前に一部上場のスーパーに就職して定年まで勤め上げました。
下記は私の年齢と役職、給料の推移を表したものです。
年齢 | 役職 | 年収 |
---|---|---|
20歳前半 | 新入社員~チーフ | 300万円~350万円 |
20歳後半 | チーフ | 350万円~400万円 |
30歳前半 | チーフ~副店長 | 500万円~550万円 |
30歳後半 | 副店長~バイヤー | 600万円~650万円 |
40歳前半 | バイヤー | 650万円~700万円 |
40歳後半 | 小型店店長 | 700万円~800万円 |
50歳前半 | 中型店店長 | 800万円~850万円 |
50歳後半 | 大型店店長 | 850万円~900万円 |
私が結婚したのは30歳ですから、売場チーフの時で年収は約500万円。
ぜいたくはできませんが、結婚は十分できるレベルです。
そして、それ以降も順調に年収は増えて、最大年収は920万円まで上がりました。
私が勤めている時に一度も給料の未払いや賞与の未払いも無かったので非常にありがたかった。
これで、不景気で賞与が出なかったりすることがあれば、安心して家のローンなんて組めません。
スーパーは好景気の恩恵も受けませんが、不景気の影響も受けにくいです。
だって「今は不景気だから食品買わないでおこう」とはなりませんから。
また、将来的にもスーパーは魅力です。
世間では「スーパーなんてネットに負ける」と言われることがありますが、絶対にそんなことはありません。
だって「お刺身」や「出来立て惣菜」なんてネットで買えませんよね。
買い物するというのは人間の五感を刺激します。
実際に売場を回ると分かりますが、「このお肉美味しそうー」「この魚 すごく新鮮!」と感動しながら回るのは一種のストレス解消になるんです。
ですから、人間が実店舗で買い物しなくなるということはあり得ません。
衣料品や雑貨を扱うGMSという業態の「総合スーパー」はその衣料品売場や雑貨売場の不振が重しになって将来的に苦しくなりますが、食品だけのスーパーは将来も有望です。
特に「水産」と「惣菜」に強みのあるスーパーは伸びしろがあります。
ただ、注意が必要なのは、スーパー正社員の半分以上は「売場チーフどまり」であることです。
「売場チーフどまり」ということは収入が550万円程度で止まりますので、この年収だと少し厳しいかもしれません。
ちなみに店長以上になれるのは全体の15%程度です。
ただし、店長になれば、同年代の平均年収は確実に上回ります。
- スーパー社員の給料は決して低くない
- 店長にまでなれば確実に年代の平均年収は上回る
- 将来的にも食品スーパー 特に「水産」「惣菜」の強い企業は有望
- 景気に左右されない食品スーパーは安定しているのが強み

スーパーの正社員は「土日などが休めないために結婚できない」とも言われます。
でも、土日に全く休めないということはないんです。
スーパー社員 結婚できない理由 土日が休めない
「スーパーの社員と付き合うと、休みが合わない」「週末にデートできない」
本当にそうでしょうか?
少し古いですが、平成17年のデータでは「卸売・小売業」が1111万人(15歳以上就業者数の18.0%)と最も多く,次いで「製造業」が1049万人(同17.0%)で今や小売業の従事者は週末休みの製造業の従事者を抜いています。
それにその他の飲食サービス業を含めると、サービス業全体では「55%」と就業人口の半数が週末が休みでない人なのです。
現に私の妻も看護師で、知り合った時はシフト制でしたから週末が休みというわけではありません。
また、土日に全く休めないことはありません。
- 今や、週末が休みの人は全体の半分もいないので、スーパー勤務だから休みが合わないということはない
- スーパーによっては平日より週末の方が休みやすいスーパーもある

スーパー正社員と言うと「人に職業を言うのが恥ずかしい」「彼氏がスーパー勤めだと両親に紹介できない」と言われますが、そんなことはありません。
スーパー社員 結婚できない理由 職業が恥ずかしい
「友達に彼氏がスーパー勤務というのが恥ずかしい」「親に紹介できない」
私も店長の時に部下から「スーパーで働いていると人から見下されている感じで辞めたいんです」と相談されてショックだったのを覚えています。
・スーパーの仕事なんてパートさんやアルバイトでできる簡単な仕事
・いつもお客さんに頭を下げてるイメージ
本当に簡単な仕事でしょうか?
お客さんが実際に店舗で目にしているのはスーパーの仕事の一部でしかありません。
また、スーパーというのはその特性上、店舗業務を極限まで「簡素化」「単純化」「標準化」してきました。
考えれば分かります。
難しければ、人件費の安いパートさんやアルバイトさんで店舗運営ができない。
ということはスーパーの使命である「お値打ちな商品を安く提供する」ということが難しくなるからです。
店舗の裏側を見れば分かります。
・POSデーターを確認して売れてる商品、値下げの多い商品の確認
・カードデータから、どの地域のお客さんが減っているのか?増えているのか?
・お客さんの買う量は増えているのか?売れる商品の単価はどうなのか?
・明日の天気は?地域行事は?競合店のチラシは?
商品を売場に並べて、販売するのはスーパーの業務のほんの一部分にしかすぎません。
その前には莫大なデータを活用して販売戦略を立てているのです。
その裏側だけを見ずに店舗の業務だけを見るから間違った見方をされてしまいます。
もし、スーパーの仕事がそんなに簡単にできて、儲かるのであれば、もっと多くの企業が参入しているはずです。
また、スーパーは地域に根ざしている企業が多いので地域の人は慣れ親しんで、自分の知り合いのように思っています。
よく地域のスーパーに行くことを「〇〇さんに買い物に行く」という表現を使いませんか?
それだけ距離が近いのだと思います。
スーパーは地域の社会インフラとしてとても大事なものです。
- スーパーの仕事は誰でもできる簡単なものではない
- 店舗の売場の作業だけを見るから簡単だと思うが、売場の作業なんてスーパー業務のわずか一部分
- スーパーは大事な社会インフラ
スーパーで働いていると長時間労働で朝から閉店まで働いていると思われがちですが、そんなことはありません。
スーパーの労働時間について解説します。
スーパー社員 結婚できない理由 帰りが遅い
「スーパー正社員は激務で仕事が終わらない」「休みもほとんど仕事に行かなければならない」
だから、家のこともほったらかし、子供も見てもらえない。
こんなことは別にスーパーだからということでなく、どの会社でもあったことでは?
逆にスーパーにおいては今はこんなことはほとんどありません。
私が結婚したのは30歳で「水産売場のチーフ」の時でした。
水産売場はどうしても朝が早いので、6時半には家を出てましたが。帰りは早ければ夕方の5時。遅くとも夕方の7時には家に帰っていました。
だから、子供三人すべて私が帰ってからお風呂にも入れました。
嫁さんが仕事の時は私が子供を見てましたよ。
さすがに副店長以上になると、帰りは夜の9時頃でしたが、普通の会社でもそんなものでしょう。
今は店長でも夜の6時頃には退社します。
長く残ってたら仕事を頑張っている。
休みに出てきてたら仕事熱心なヤツ。
なんて思われたのは過去の話。
今は時間になって残ってたり、休みに出てくるのは逆にマイナスになります。
今の売場のチーフは生鮮売場であれば遅くとも夕方6時。
一般食品のチーフなら遅くとも夕方7時には退社できます。
店長や副店長も夕方6時には退社しますね。
- 今や、スーパーに長時間労働はない
- よほどのことが無い限り、夜の7時までには退社できる
- 休日出勤なんて100%ない

「スーパー正社員は結婚できないのでしょうか?」結論です。
スーパー社員 結婚できない理由 結論
結婚できない理由 | 現状 |
---|---|
給料が安い | 年代の平均給与並みのレベル 店長になれば年代の平均給与よりはかなり高い |
土日が休めない | 希望すれば休むことはできる 今や就業人口の過半数はサービス業 |
職業が恥ずかしい | スーパーの仕事は単純じゃない 社会的インフラとしてスーパーは必要 |
帰りが遅い | 今は早く帰れる 休日出勤なんて昔の話 |
スーパーは「社内結婚」が多いと言われてますが、本当でしょうか?
実際にスーパーの「〇〇%以上」は社内結婚しているんです。
【番外編】スーパーは社内結婚が多い?
これは確かに多いですね。
私の感覚では社内の80%以上は社内恋愛で結婚しています。
どうしても休みが合わせやすいということが大きな要因でしょうね。
中には売場チーフの時にアルバイトに来ていた女子高生と結婚したというのも知っています。
犯罪に近いですよね。
ただし、社内結婚の大きなデメリットを二つ挙げると
①子供ができたときに土日に休みにくい
子供の面倒を見るのに、どちらかが土日に休まなければなりません。
②社内の強制販売商品をダブルで買わないといけない
お歳暮、お中元、おせち、クリスマスケーキなどスーパーでは半強制的に商品を買わなければならないことがあります。
その時には夫婦で違う店ならダブルで買わされる可能性があります。
それ以外にも奥さんがスーパーの事情に詳しいので、旦那さんが給料をごまかしてもすぐにバレることなんかがあります。
結婚とは関係ありませんが、スーパーの「社内不倫」について解説します。
【番外編】スーパーは不倫が多い
これはスーパーだけではないと思います。
男と女が働いている以上、不倫なんてどこの会社でもあるはずです。
私の感覚ではあまり小さい店では不倫は少ないと思います。
理由は「すぐに店中に広まる」「若い女の子が少ない」「男性社員も少ない」ことですかね?
私が店長の時にパートさんのご主人から「妻がその店の社員と不倫してるから何とかしてほしい。店長にはその責任があるはすだ」という投書の手紙をもらったことがあります。
確かに店長は部下の管理監督が仕事ですが、それは仕事上のことに限ってであって「下半身の管理監督」の義務はありません。
このコトの顛末は自著「店長は見た!スーパーに潜む魔物たち」に書いていますので、興味のある方は一読下さい。
最後までお読みいただき、ありがとうございます。
スーパー社員は結婚できないなんて全くのデタラメです。
逆に店長になれば年収も平均より上がります。
景気の波に左右されない安定した仕事です。
家にも早く帰れますし、休みもしっかり取れます。
恥ずかしいなんて微塵も思いません。
胸を張って仕事をしましょう!

